2018年8月11日 於・法善寺上かん屋
「法善寺横丁まつり〜特別落語会〜」
文五郎さんの古典落語を聞くたび「こんなシーンがあった!」という新しい気づきがあって、
それとは反対に、何度聞いても大好きなシーンもある。
『延陽伯』では、はじめて長屋を訪れるシーン。
はじめて写真を見るシーンでもその予兆があるけれど、女性に心を奪われて素朴に見惚れる素直さ。照れることなく、思わず口から言葉がこぼれおちる屈託のなさ。
普段の生活で不意に接してしまった意地悪な感情が一瞬で蒸発するような浄化作用に、私は毎度救われている。